MENU

神の国VS世の中「結婚について」:月刊アッセンブリーNEWS連動

『聖書が語る結婚と家庭』


西宮アガペー教会 趙善江
(文書内引用聖書:新改訳聖書第二版)

筆者・趙 善江師
夫・姜一成師とともに

 激変する社会に生きる青少年のために聖書の結婚観を20年以上にわたり伝えてきました。それは人間の幸いな生活のために神が創造の初めに結婚制度を設けたからです。近年結婚制度の根幹が揺るがされ、キリスト教界の内側にも世の価値観が入り込んできています。先ずここで罪が入る以前の神が設けた結婚の原型について見ていきましょう。

この記事は、月刊アッセンブリーNEWS 2023年3月号の記事に連動しています。

1.聖書の結婚制度

創世記2章において天地創造の経緯が記されており、その中に重要な結婚の教えが示されています。

創世記

2:7神である【主】は土地のちりで人を形造り、その鼻にいのちの息を吹き込まれた。そこで人は生きものとなった。            
2:15神である【主】は人を取り、エデンの園に置き、そこを耕させ、またそこを守らせた。
2:18神である【主】は仰せられた。「人が、ひとりでいるのは良くない。わたしは彼のために、彼にふさわしい助け手を造ろう。」
2:22神である【主】は、人から取ったあばら骨をひとりの女に造り上げ、その女を人のところに連れて来られた。
2:24それゆえ男はその父母を離れ、妻と結び合い、ふたりは一体となるのである。

 15節で神は男性であるアダムを創造し、エデンの園を耕し管理する仕事を与えましたが、18節で神はアダムが一人でいるのは良くない、アダムにふさわしい助け手が必要だと考えました。このふさわしいという言葉は匹敵する、同等、劣らないという意味で、神はアダムと対等に向き合える助け手として女性エバを創造したのです。これは夫婦に子どもが与えられても与えられなくても結婚には生殖以上の目的があることを示しています。ですから男性が神から任せられた仕事(使命)を全うするためには女性の助けがなくてはならないものだと考えられます。

 そして私たちが結婚式で度々目にする新婦の手を引き新郎に手渡す父の姿は22節のエバをアダムに連れていく神の姿に由来しているようです。    

 こうした内容から結婚をされた女性には必ず夫のための執り成し祈祷を勧めています。夫が神の目的を成し遂げるためには妻の日々の祈り、様々なケアや助けが必要だからです。結婚が現状からの逃避や何かを得るためのものではなく、神が結び合わせる人の助け手として結婚するとき、相手の足りなさに失望することなく、不足を補うために自身が存在していることを確信し、助け手としての使命を果たそうと勇気が湧いてくるのではないでしょうか。

 また、神はエバをアダムのあばら骨から造られました。大切な臓器を守るためのあばら骨が象徴することとは、何でしょうか。隣で心身ともに介助し支える助け手の意味が込められているのではないでしょうか。そして夫は自身を保護し支える妻を自分自身のように大切に胸に抱(いだ)きながら生きることを示されているのではないでしょうか。このように、聖書が語る夫と妻の関係は神の言葉を知らない文化圏で女性が男性に従属するようなものとは全く異なったものなのです。

 24節には父母を離れと記されていますが、これはこれから結婚を通して家庭が生まれ、そこからまた新たな家庭が生み出されていくという人類の未来に対する神の計画を表しているように感じます。なぜなら初めの人アダムとエバには父母が存在しなかったからです。神は『結婚し、新しい家庭を設けるためには、これまでのように子どもとして父母に依存していてはダメだよ。結婚にとって大切なことは、霊的、精神的、経済的自立だよ。』と人類の将来に向けて教訓を与えられたのではないでしょうか。

 神が設けられた結婚の原型は、一人の男性と一人の女性が一人の人のようになり、助け合って神の使命を果たしながら幸せを味わうというものだったのです。

マタイ

19:4イエスは答えて言われた。「創造者は、初めから人を男と女に造って、 19:5『それゆえ、人はその父と母を離れて、その妻と結ばれ、ふたりの者が一心同体になるのだ。』と言われたのです。             

Ⅰペテロ

3:7同じように、夫たちよ。妻が女性であって、自分よりも弱い器だということをわきまえて妻とともに生活し、いのちの恵みをともに受け継ぐ者として尊敬しなさい。それは、あなたがたの祈りが妨げられないためです。

 しかしながら創世記3章においてアダムとエバが罪を犯し、 人類の堕落が始まります。

 私たちクリスチャンも罪の世界の中で生きてきましたが、幸いにもイエス・キリストと出会い罪赦され、神との関係を回復し、新しく生きるものと されました。生まれながらにクリスチャンであった人は誰一人存在しません。誰もが罪を持って生まれてくるのです。

 教会の中には、結婚生活で多くの傷を負われた方もおられることでしょう。また痛みを抱える家庭の中で育ち、神との関係は回復したものの結婚に良いイメージが持てない方もおられるかもしれません。またある方は独身の賜物が与えられ、生涯結婚せず、神の使命に仕える方もおられることでしょう。神は愛する人々の人生に働きかけてすべてを益とし、栄光をあらしてくださいます。それと同時に将来結婚を考えるクリスチャン青少年に『結婚の原型』についての学びを提供するならば、結婚生活を通して神の栄光をあらわす家庭も起こされていくことでしょう。

 神は結婚を通して家庭を生み出されました。イエス・キリストの昇天の後、開放された家庭の場に聖霊が臨み教会が誕生しました。

 家庭は小さな教会であり、 教会は大きな家庭です。家庭も教会もキリストの体であり、主の御心を行うために生まれたのです。

2.子どもを養育する家庭

エペソ

6:4父たちよ。あなたがたも、子どもをおこらせてはいけません。かえって、主の教育と訓戒によって育てなさい。

 人を養育するということは愛と犠牲と忍耐がなければ成し得ない神への奉仕であり、尊い働きです。子どもたちは自分の所有物ではなく、しばらくの間、 神から預けられた存在です。養育係として、 この使命を全うするためには永遠に変わることのない神の御言葉と聖霊の助けによって、神を知らない人に自身の言動を通して神を紹介するという緊張感と絶え間ない祈りが必要なのです。このことは自身に与えられた子どものみならず、周辺に置かれた人々をケアし育てるために家庭を開放する方々にとっても重要な事柄です。

 子どもたちの心を神の愛によって耕し、御言葉の種を植えていきましょう。そして水を注ぎ肥しを与え、終(つい)には子どもたち自身がイエス・キリストを救い主として受け入れ、共に主の御心のために用いられる時が来るよう励んで参りましょう。

3.宣教する家庭

 神は家庭の中で魂を救われ、その家庭を神の愛を伝えるために用いる計画を持っておられます。クリスチャン夫婦のみの家庭以外は未信者が存在することが多いでしょう。生まれた子どもも、 未信者の配偶者も、 自動的にクリスチャンになるわけではありません。家庭の中のクリスチャンによって、 神と神の言葉を体験することができるよう特別に配慮され、ケアされなければならないのです。

1コリント

7:14「なぜなら、信者でない夫は妻によって聖なるものとされており、また、信者でない妻も信者である夫によって聖なるものとされているからです」

 妻〈又は夫〉がクリスチャンである場合、夫〈又は妻〉は特別な恵みの中に置かれているものの、 配偶者の信仰によって自動的に救われるというわけではないのです。配偶者の執り成しの祈りと証の生活によって求道心が芽生え、神との出会いに導かれていきます。このことは子どもがクリスチャンで未信者の親や兄弟を信仰に導く場合や、クリスチャンの親が子を信仰に導く場合も同様です。

 家庭という庭は自動的に麗しくなるわけではありません。木々を放っておけば荒れ果ててしまうように、庭を美しく保つためには陰で労する人が存在するのです。クリスチャンは自身の家庭がいつも整えられるよう聖霊と御言葉に満たされて心を注いで犠牲を払い、四六時中、 和睦することを妨げる悪しき霊に立ち向かわなければなりません。家族のために執り成し祈祷を続け、家族を励まし、皆が神を見上げ、 共に神の栄光をあらわす宣教の家庭となるよう努めなければならないのです。

 家庭生活は私たちの信仰がありのままに反映されますが、家族全員が神の取り扱いを受け、神を知り、御言葉を分かち合い、神を中心として生きることができれば、 なんと幸いなことでしょう。

 そして家族が共に魂の救いのために執り成し祈祷を捧げ、福音を伝える場として家庭を開放し、犠牲を惜しまなければ、宣教する家庭となることでしょう。

エレミヤ

29:11 わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っているからだ。――主の御告げ――それはわざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたの将来と希望を与えるためのものだ。29:12 あなたがたがわたしを呼び求めて歩き、わたしに祈るなら、わたしはあなたがたに聞こう。29:13 もし、あなたがたが心を尽くしてわたしを捜し求めるなら、わたしを見つけるだろう。

 2023年、自身と神との関係を回復し、周辺に置かれた方々との関係を回復し、三位一体の神が臨在する家庭と教会の中で、神の国を味わい、宣教の実が結ばれていくよう祈りつつ取り組んで参りましょう。

ヨハネ

13:34あなたがたに新しい戒めを与えましょう。あなたがたは互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、そのように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。

13:35もしあなたがたの互いの間に愛があるなら、それによって、あなたがたがわたしの弟子であることを、すべての人が認めるのです。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

お友だちへのシェアにご利用ください!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

感想・コメントはこちらに♪

コメントする