聖霊のバプテスマの恵み（１７）伊藤博

　1975年、当時学生だった私は、仙台神召基督教会にて主の贖いの恵みにより救われました。救いの恵みと喜びを、なんとかして友人に伝えたいと願い、キリストの恵みを証しするも、十分に伝えることのできない自分の弱さを覚えていました。牧師先生に相談すると、「あなたには、聖霊のバプテスマが必要です。」「祈り求めなさい。必ず聖霊は与えられます。」とのお勧めをいただき、礼拝や祈り会などで祈り求め続けましたが、受霊には至りませんでした。

　やがて、就職のために横浜に転居し金沢基督教会に通うようになりました。早天祈祷会にも出席するようになったある日、船津恭子先生が私に手を置き、受霊のためにお祈りをしてくださった後、「あなたは聖霊を受けました。異言が出ていましたよ。」と宣言されたのです。しかしながら、私には全くその感覚はなく、それが真実とは思えませんでした。ところが後日祈っていた時、静かに、しかし明らかに異言の祈りをしている事実を確認し、驚きました。さらに祈れば祈るほど、異言は強く明確なものとなり、確かに聖霊のバプテスマを受けたことを確信しました。

　そして、その証明として受霊後、それまでの私の課題であった証しと伝道に、使徒1章８節のみ言葉のごとくの力が豊かに与えられ、大胆に職場と寮の多くの方々に、キリストをお伝えすることができたのです。いよいよ聖霊に満たされる中、多くの方々が主のもとに導かれ救われ、その中に、やがて献身し牧師になられた方まで起こされたのです。

　聖霊のバプテスマは、弱い私をみ言葉の約束の通りに、力に満たされた証人、そして伝道者へと変えてくださったことに感謝し主を崇めます。