【追悼】故・渡辺 晃兄（不動産業）＠AG gift PRO

　晃兄は長年不動産の仕事に携わっていました。ストレスの多い仕事でしたが、ある時キリスト教会の新会堂用地の仲介をすることになりました。オウム真理教の事件後、宗教施設を嫌う業者が増えてきたため、契約までこぎつけることができたと大変喜ばれたそうです。このことをきっかけに、AG教団の教会でももしかしたら専門知識がなくどこに相談したらよいかわからない、と困っているところがあるのではないかと思い始めました。

　10年ほど前に独立して自由に動けることになったこともあり、賜物を活かして用いられたいと願うようになりました。やがて野川先生を窓口に相談してこられた教会の先生方にアドバイスをさせていただく機会を得るようになりました。電話やzoomを通して愛知県や高知県など遠方の先生方とお話しすることもできました。先生方が良いと思われる物件は不動産業者の目線と二度港南シオンの会堂建築に関わった者としては、ダメ出しをさせていただくことがよくありました。私の願いではなく御心がなるようにとよく祈っていました。茨城県の教会の献堂式の恵みにあずかれた時には自分の教会のように感謝していました。

　晃兄は地域に命と光を与えるキリスト教会がもっと多くもっと良い地に建てあげられることを願っていました。自分の仕事が神の教会のために役に立てるのは素晴らしいことだし、とてもワクワクすることです。晃兄の使命を引き継いでくれるクリスチャンがＡＧ全国諸教会の中から与えられるように祈っています。

妻・渡辺恵子　

　渡辺兄と初めて出会ったのは30年程前の1回目の会堂建築で、恵子姉の友人として引っ越しの荷物を運んでもらった時でした。当時兄弟は日曜が出勤の大手不動産会社に勤めていましたが、求道して信仰を持った後には日曜休日の会社に転職し、以後忠実な信徒として主に仕える者となっていきました。次の会堂を探した時には、「自分は不動産関係者なのでそれを生かしたい」と言って色々足を運び、やがて競売物件を探してきました。それはかなり曰く付きの物件で、素人が手を出せない危なげなものでしたが、心配ないと言って落札後の様々な手続きを恵子姉と共に迅速に行ってくれました。

　その次の会堂建築の時は役員として、設計士や工務店の人々との交渉や役所関係のことに力を尽くしました。説明はとても丁寧で分かり易く、驚く程顔が広くて、解体、電気、ペンキ、看板、リフォーム等々、どれも安い価格で出来ました。それは頼まれた教会や先生方、全てに対してそうでした。賜物が与えられ、それが主と主の教会の為に用いられるのは麗しいことです。主に感謝しつつ、これからの賜物バンクの発展を祈ります。

野川悦子
港南シオンキリスト教会牧師