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野球の窓から聖書の真理を眺める①

「ダルビッシュの窓からパウロを眺める」

BC(ワールドベースボールクラシック)の侍ジャパンが世界一になったことは、記憶に新しいでしょうか。MVPは大谷翔平君でした。あなたにとってのMVPは、だれでしょうか。吉田正尚さん?村上様?ヌートバー?私は、ダルビッシュ有投手(以降敬称略)かなと感じています。そこで、今回は、ダルビッシュの窓から聖書を眺めていきましょう。

しい価値観で生きる

 WBCでは、ダルビッシュへのイメージが変わった人が多かったと思います。というのも、前のダルビッシュは、自分でも認めているほどに、かなりやんちゃで、チームよりも自分オーラを出していました。そんなダルビッシュが自分の調整を後回しにして、チームのために働き、コミュニケーションをとってチームをまとめあげました。ダルビッシュにどんな変化があったのでしょうか。WBC後のインタビューでは、「かつての自分は、価値があると思っていた。」とコメントしました。これは、野球選手としての価値が人としての価値であるかのようにカン違いしていたという意味です。ダルビッシュは、人への見方を反省し、選手として、夫として、人として、行動をあらためたのです。人は、価値観が変わると行動が変わるようです。

 聖書の中にも、ダルビッシュのような、急なイメージチェンジで驚かせた人がでてきます。それが、サウロ(パウロ)です。ちょっと前までのサウロは、もう手あたりしだい、クリスチャンたちをつかまえて、牢屋に投げ入れる、やんちゃなユダヤ人、というよりも、かなり過激なリーダーでした。しかし、ある日をさかいに、サウロは、イエスさまを「この方こそ神の子です」と伝えはじめたのです。サウロにどんな変化があったのでしょうか。サウロは、教会をつぶすことに価値があるとカン違いしていました。しかし、サウロは、「なぜ私を迫害するのか。」というイエスの声を聞いたことで、教会への見方を悔い改め、正しい神のイメージを持つようになったのです。その時から、サウロは、きずきあげてきた自分の地位や、学んできた多くの知識が全てではないと思うようになりました。それよりも、復活の力を知っていること、今も生きておられるイエス様を知っていることの方が、はるかに価値のあることだとわかったのです。ここからサウロは、神と人との前に役に立つ存在になっていきました。

 同じように、私たちもイエス様に出会うと新しい価値観が与えられます。聖書には、「私にとって得であったこのようなものをみな、私はキリストのゆえに、損と思うようになりました。」(ピリピ3:7)という言葉があります。私たちは、時々、得だと思っていたことが無意味だったり、正しいと思っていたことが、間違っていたりすることがあります。気づかないことのほうが多いかもしれません。立派や真面目に見える人でも道を踏み外すこともあります。だからこそ、私たちは、真理であり、道であるイエス様との対話を持つことが大切です。私たちは、もし自分のズレに気付かずに、やんちゃをし続けていると、自由気ままなその陰で、大事な何かを失っている可能性があることを忘れないようにしましょう。

しい使命をにぎる

 新しく生まれ変わったダルビッシュが、今回のWBCで感じていた使命は、大谷君のすごさを伝えることでした。それは、侍ジャパンに、普段、近くで見ることができない世界最高プレイヤー大谷翔平の姿を学んでほしいと願ったからです。とくにダルビッシュが伝えたかったことは、“大谷君は、恵まれたカラダをもっているので二刀流が来出るのではない”ということ。大谷君は、理にかなったトレーニングと準備をしているので、ピッチャーとしても一流、バッターとしても特大ホームランを打つことができている。この真実を知ってほしいと、ダルビッシュは、自分をほこるのではなく、大谷君をほこる伝道者として、使命を果しました。

 人は、使命をもつと、力を発揮します。聖書を見ると、新しく生まれ変わったサウロが受け取った使命は、イエス様のすばらしさを伝えることでした。それは、もう近くで見ることはできないけれど、近くに感じることができるイエス様を知ってほしいと願ったからです。とくにサウロが伝えたかったことは、“イエス様は、単なる人間ではないこと。イエス様は、神だからこそ、病気をいやし、不思議なキセキを行うことができた。神だからこそ、死んでも、3日目に復活することができた”ということでした。イエス様は、復活と命にみちたお方です。サウロは、自分の正しさをほこるのではなく、十字架をほこる伝道者として、使命を果しました。

 同じように、私たちも十字架をほこって、イエス様を伝えるなら、人々の救いの為に役立つ者となります。聖書には、「遣わされることがなければ、どのようにして宣べ伝えるのでしょうか。なんと美しいことか、良い知らせを伝える人たちの足は」(ローマ10:15)と書いてあります。福音を伝えることは、イエス様が私たちに期待している使命です。

 愛する皆さん、私たちのほこれるものは何でしょうか。自分でしょうか。勉強?スポーツ?趣味?仕事でしょうか?または、イエス様でしょうか?ダルビッシュは、大谷君をほこり、日本野球界の救いのために使命を果たしました。もし私たちが十字架をほこり、イエス様を伝えるなら、家族や友人達の救いのために、大切な使命を果たすことが出来るのです。共に、影のMVPとなれるよう、踏み込んでいきましょう。

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