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野球の窓から聖書の真理を眺める③

子園球場には、夏のヒーローズが誕生した多くの歴史があります。

 

今回は、その一人、2012年春夏連覇の優勝投手、藤浪晋太郎投手の窓から聖書の真理を眺めていきましょう。

評価は変わる

 今春、阪神からメジャー・アスレチックスへ入団した藤浪君への評価は、とても高く、大谷君のような活躍を期待されていました。ところが、4月1 日のデビュー戦は大炎上。続く数試合にも結果を出せず、地元紙からは、炎上にかけて、火炎放射器という異名をつけられてしまいました。藤浪君にとっては、最低評価を受け、存在を否定されるようなツライ日々だったことでしょう。ところが、徐々に調子を上げてきた7月は、6試合無失点で抑える活躍ぶり。ふと気が付くと、周りの評価はがらりと変わっていました。敵も味方も、手のひらを返したように、「フジ、マジでヤバイ」と高評価。そして7月20日、優勝争いをしているオリオールズへ電撃トレード、即戦力として認められたのです。

 人の評価は、自分ができたこと、できなかったこと、してきたこと、しでかしたことによって変わります。時には、できているのに、何もしていないのに酷評されることもあります。人の評価は、いつの時代も、見る人によって変わるものです。

 聖書には、低評価を受けて、自分の価値を見失った人物が描かれています。よく、“ほうとう息子”というタイトルで語りつがれている物語の次男坊です。彼は、生前分与として父の財産をうけとってお金持ちになりました。はぶりが良かった次男坊は、ちょっとした人気者として高評価を受けるようになりました。彼の元には、友達ヅラした多くの人々がよってきました。ところが、お金が無くなったとたんに低評価。人々から見はなされ、やっと与えられた仕事は、ユダヤ人がやりたがらない豚飼いです。彼は、ツライ日々をすごすことになりました。

 しかし、1人だけ、別の見方をしていた人物がいました。それは彼のお父さんです。お父さんは、この息子の帰りを毎日待っていました。なぜなら、どんな低評価を受けても、自分の愛する息子という価値には変わりなかったからです。お父さんは、次男坊を抱きよせ、「死んでいた息子が生き返った」と言って喜び、盛大なパーティーをひらきました。

 同じように、 父なる神様は、わたしたち1 人 1 人をたいせつな存在であると見てくださっています。「あなたは私の目には高価で尊い。私は、あなたを愛している。」(イザヤ43:4)。世の中の人々は、あなたを低評価するかもしれません。見下すものもいるでしょう。引きずり落そうとする者もいるかもしれません。または、自分で自分を低く評価しているかもしれません。しかし、神様の目には、あなたは、高価で尊い存在として映っているのです。だから、人からの評価に惑わされず、父なる神様に感謝しながら、歩むものになりましょう。

価値が引き出される

 藤浪君が調子を上げた理由の一つが、“ど真ん中”だといわれています。ある時から、アスレチックスのキャッチャーが、ミットを“ストライクのど真ん中”に構えるようになりました。普通は、投げさせたいコースに応じてミットの位置を変えますが、変化球もすべてど真ん中に構えるのです。藤波君は、最初は戸惑いがあったようですが、このやり方に変えてから、コントロールが断ぜん良くなったのです。ど真ん中に魂を込める投げ方が、彼の性格と体格にぴったりとフィットしたのです。チームは、このアプローチによって、藤浪君本来の輝きを引き出すことに成功しました。

 人は、能力を引き出してくれる人に出会う時、輝きを放つのです。

 聖書を見ると、次男坊の輝きを引き出したのはお父さんでした。次男坊がお父さんの元に帰ろうと決意した時、彼は、やとい人のひとりとして、家に入れてもらう覚悟を決めていました。それは、彼が、自分勝手で罪深い生活をしたことで、父の子と呼ばれる資格はないと思ったからです。しかし、お父さんがとった行動は、次男坊をゆるし、新しい服とくつを与え、その手には、息子の印としての指輪もはめてあげたのです。お父さんは、彼を隅ではなく、父と共に歩む、ど真ん中の人生へと招き入れたのです。

 同じように、 父なる神様は、御子イエスさまの名を信じる者に、新しい歩みを与えてくださいます。ヨハネ1:12には、 「この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった。」という言葉があります。たとえ失われたような歩みをしている人でも、イエスさまと共に歩むなら、人間本来の輝きを取り戻すことができるのです。

 とはいえ、クリスチャンの少ない日本では、イエスさまと共に歩むことに戸惑いがあるかもしれません。しかし、「私は道である」と言われたイエス様を目がけて歩もうとするなら、人生を上手にコントロールすることができるのです。父なる神様は、わたしたちの個性と能力を引き出して、輝かせてくださいます。だから、イエス様から目を離さない、ど真ん中を歩ませていただきましょう。

狭い門から入りなさい。滅びに至る門は大きく、その道は広いからです。そして、そこから入って行く者が多いのです。(マタイ7:13)

 

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