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「きみにエールを送りたい~揺れる時期に寄り添って~」④

Smile !! Everything is OK in our Lord !

 嘉手納アッセンブリー教会 神山 美由記

みなさんが通う教会には受験生はいますか?嘉手納の教会にも中学受験、高校受験、大学受験を控えているメンバーがいます…、夏休みを終えた後くらいから、彼らの表情に本格的な緊張感が出てき始めたな、と感じます。

志望校をはっきり定めてそれに向けて頑張っている人、受験勉強はしているものの、どの学校に進めば良いのかわからない人、「そもそもなぜ勉強しないといけないの」、と勉強する意義の渦にはまっている人…等々、受験生を通して進路の悩みが色々と見えてきます。

そして、やがて春になると合格して新生活に胸を膨らませている人、希望した道が開かれずに挫折から立ち直れない人、別の道に進んでスッキリ気持ちを切り替えた人…、本当にさまざまです。「受験」と一言に言っても、そこにはいろーんなドラマがありますよね。

 志望校に合格したり、良い会社に就職できたら、まるで自分の人生に花マルが付いたような誇らしい気持ちになるかもしれません。実際、私も高校や大学受験で志望校に合格したときは、相当浮かれてドヤ顔で過ごしていたような気もします。(いま思い返すと恥ずかしいんですがね。)

じゃあ、逆に不合格で希望した進路に進めなかったとしたら、どうでしょう。ずいぶん前のことですが、希望していた大学に進学できなかった大学生が、その出来事を「あれは人生の汚点だ」と言っていたのを聞き、なぜか私の方が悲しくなったのを思い出します。

進路の壁にぶち当たってしまうのは私たちだけではありません。聖書の中にも、希望していた道にうまく進めなかった人たちがいました。でもそこには理由があることを教えられます。

👉理由1:

心変わりしないため

「さて、ファラオがこの民を去らせたとき、神は彼らを、近道であっても、ペリシテ人の地への道には導かれなかった。神はこう考えられた。「民が戦いを見て心変わりし、エジプトに引き返すといけない。

それで神はこの民を、葦の海に向かう荒野の道に回らせた。イスラエルの子らは隊列を組んでエジプトの地から上った。

主は、昼は、途上の彼らを導くため雲の柱の中に、また夜は、彼らを照らすため火の柱の中にいて、彼らの前を進まれた。彼らが昼も夜も進んで行くためであった。

昼はこの雲の柱が、夜はこの火の柱が、民の前から離れることはなかった。」

                       

出エジプト記13:17–18、21–22

 神様はイスラエルの民を約束の地に導くために、ルートとしては近道でもあるペリシテ人が住む場所への道には導こうとされませんでした。

ふつうは誰だって効率を考えて近道を通りたくなるでしょう。でも、遠回りにはちゃんと理由があったんです。それは、「民が心変わりしないように」です。遠回りの荒野に導かれた神様はその後も雲の柱、火の柱をもって道案内をされました。

先が見えないような荒野を歩む時にこそ、主が私たちと共におられること。どんな時も主が先立って確かに進んでいかれることを学ぶために必要なプロセスだったのです。

👉理由2:

神様が招いてくださっている別の扉(進路)に気づくため

「それから彼らは、アジアでみことばを語ることを聖霊によって禁じられたので、フリュギア・ガラテヤの地方を通って行った。

こうしてミシアの近くまで来たとき、ビティニアに進もうとしたが、

イエスの御霊がそれを許されなかった

それでミシアを通って、トロアスに下った。

その夜、パウロは幻を見た。一人のマケドニア人が立って、

「マケドニアに渡って来て、私たちを助けてください」と懇願するのであった。

パウロがこの幻を見たとき、私たちはただちにマケドニアに渡ることにし彼らに福音を宣べ伝えるために、神が私たちを召しておられるのだと確信したからである。」

                             

使徒の働き16:6〜10

 パウロはアジアに向かおうとしましたが、神様はこの時2回もパウロの進路を閉ざされました。どういう形で閉ざされたのかは記されていませんが、さすがのパウロもショックが大きかったでしょう。

しかし、パウロはある夜見た幻を通して、「閉ざされた」のではなく、神様の大きなご計画の中で別の道が「開かれている」ことを知ったのです。

実際、この出来事を通してヨーロッパ宣教へと福音は拡大していきました。

 思った通りに導かれない時に、私たちは不安や挫折感で心がいっぱいになる時がありますが、私たちの思いや願いをはるかに超えた素晴らしい計画が用意されていると信じることが出来たら、これほど大きな慰めはありません。

教会のメンバーであるSちゃんは以前から留学を切望していますが、さまざまな事情から道が開かれない状態が続いています。そのような中で私がSちゃんにいつも感心していることは、試験の前も、試験の結果が分かった後も「進路のために祈ってください」と自らやって来るところです。

彼女の長所は、結果に振り回されずに神様の前に問い続ける強みだと私は思っています。一緒にお祈りしたり、私が何かアドバイスをする前から、Sちゃんは今直面している結果にも何か意味がある、と感じ取っているのです。彼女は悔いが残るような勉強の仕方をしていません。毎回全力投球です。だからこそ、試験結果が自分の望んだ通りではなくても「神様の御心は別にある」と感じることができるのではないでしょうか。そしてその御心がどこにあるのか、問い続けるために祈りに来るのです。

もちろん「祈ってください」とやって来る時には、明らかに落胆している表情の時もあります。つい先日もそうでした。しかし、「神様がSちゃんに開いてくださっている特別な扉があると信じます。いつも主が開いてくださる扉から出ていくことができますように。」と一緒にお祈りした後、涙を浮かべながらも清々しい表情になっているのを感じました。

きっとSちゃんにはまだ隠されている神様の大きな計画があるのだと思います。だからこそ、Sちゃんのために祈る時、まだ先は見えなくとも大きな平安が心にあるのです。

 私たちはいつも自分で夢の扉を準備しがちです。さらに言うとその扉の向こう側には自分の理想とする未来が待っているとさらに期待をかけてしまいます。

夢やビジョンを持つこと自体は素晴らしいことですが、それにとらわれすぎない勇気も案外必要だったりします。それは神様があなたに開かれている特別な扉に気づくために、です。

 もっと言うと、神様からすれば、みなさんがどの大学に進学するか、どの会社に就職するかはさほど重要ではありません。みなさんが最終的に進んだ道をどう生きているか(生きてきたか)、を問われるお方だからです。

 実は私も高校三年生の頃、四年制の大学受験を希望していましたが、ちょうどその頃は脱サラし、自営業を始めた父の仕事が軌道に乗る前のことでした。両親に経済的な負担をかけたくない思いと、早く就職して安心させたいという思いからミッション系の短大に進学することになりました。

 結果的にそれで本当に良かったと思えたのは、母教会の友人が同じ学校に進学したことにより、二人で大学生伝道の活動が出来たことです。二人で始めたこの活動に、やがて仲間たちがどんどん加わり、週一度の活動だけではなく、夏休みには合宿を行うまでになりました。そしてそこから教会に導かれる同級生も何名か起こされました。それだけではありません。

なんと、その時教会に導かれていた同級生が約20年という歳月を経て、今年ついに洗礼を受けたのです。

本音を言うと、短大を卒業し、就職してからも私の心の中には「やっぱり四年制大学に行って学んだ方が良かったかな」「海外留学も学生のうちにしたかったな」という後悔がフツフツと湧いて来ることがありました。

でもその友人の受洗の知らせを受けたときに「やっぱりあの時、あの学校に進学したことには、大きな意味があったのだ」と心にストンと落ちるものがあり、喜びでいっぱいになったのです。

目の前のことに一生懸命向き合うこと、答えがわからない中にも問い続け、進み続けた先に神様が答えてくださる未来があることを、どんなときも確認していきたいですね。

進路で悩んでいる人も、だいじょうぶ!あなたを愛してくださっている神様が一番良い方法で道を開いてくださるので、安心していきましょう。

それぞれ神様が開いてくださる扉からいつも進んでいくことができますように、エールを込めてお祈りしています。

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コメント一覧 (2件)

  • 76歳の爺さんも、読み終えて、そうだよな~神さまがなさることは素晴らしい、と感謝しました。大学受験に失敗し予備校通いの浪人生の時に信仰を持ちましたので、神さまのために学び生きると心に決めて受験したことを思い返しました。振り返ってみると、仕事や昇進などについても、自分の思う通りにならないとか、他人と比較して劣っていると思ったり、して、落胆したことがあったな。でも神山先生がお語り下さったこの記事を読んで、その通りです!!!と納得しています。揺れている方に私からもエールを送りたい。「あれは人生の汚点だ」というようなことはありません。もし私が振り返ってみたら失敗てんこ盛りですから、汚点だらけ、ということになります。がんばれ受験生、などと軽々しい応援は致しません。この記事を読んでください。祝福を祈ります。神山先生、今この時にこのお奨め、ありがとうございます。

  • 酒井さん、いつもコメントを感謝致します(^^)自分が願った通りではなくとも、神様が道を整え、万事を良しとされますから感謝ですよね!

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