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「きみにエールを送りたい~揺れる時期に寄り添って~」①

第1回「新学期は部活迷子!?の巻」

嘉手納アッセンブリー教会 神山美由記

「あなたのわざを主にゆだねよ。そうすれば、あなたの計画は堅く立つ。」
箴言16:3 

MIYUKICHI
Sensei

みなさん、はじめまして(の人が多いかもしれませんね。)
沖縄の中部に位置する嘉手納アッセンブリー教会で牧師をしている神山美由記です。
大阪にいた頃はよく「みゆきち」と呼ばれていました。

ここでは、私の学生時代の記憶を遡りながら、現代を生きる悩み多きユースの皆さんに励ましを込めたコラムを書いてみようと思っています。
あまりかたくるしい内容にはしないつもりなので、ゆるーく読んでくださいね。

みゆきち・高校生

 あっという間に4月に入り、進学した人も進級して新しい学年になった人もいるでしょう。
特に進学した人は、「どの部活にしようかな」と悩む時期じゃないかと・・・。
実を言うと私は胸を張って部活について語れるほど真剣に打ち込んだ経験はナイのです。(エッヘン!笑)

だったらなんで最初からこんなタイトル(部活動)で書くの?!と全国からツッコまれそうですが、何かと揺れる新学期・・・「教会と部活を両立出来るかな」と悩んでいるアナタのためにこれを書いています。

<数ヶ月だけのマネージャー>

 私は高校生のときに、友達と一緒に水泳部のマネージャーとして入部しました・・・。運動部のマネージャーに個人的には憧れを持っていたし(少女漫画の影響か?笑)、活動自体も充実感があって、毎日くたくたになりながらも楽しさもありました。しかーし、程なくして心に葛藤が芽生えはじめました。と言うのも、水泳部=運動部なので、当たり前のように日曜日には試合が入り、聖会があるGWには合宿まで入ってきます。新入部員にとっては、合宿はみんなで寝食を共にすることで他の部員仲間と交流を深めることが出来る絶好のチャーンス!そんな中で私はというと日曜日の試合も合宿も信仰生活を守るために顧問の先生に無理を言って参加を免除してもらうことに・・・。その分、毎日の練習でマネージャー業を頑張り、休んだ分を盛り返そうと奮闘したわけです。でも続ければ続けるほど、気持ちがいつも分散してうまく両立できていない感が・・・。「このままじゃダメだ。一つに絞らないと、私の場合は教会生活も部活もうまくいかない。」と気づいたのは入部して3ヶ月が経ったころでした。

 恐る恐る顧問のI先生に事情を話しました。部員からは「おやじ」と呼ばれていて親しみやすい顧問のI先生は私の信仰についてもよく理解してくれる温かい先生でした。I先生は最後にこう言ったのです。「退部理由についてはわかった。お前が教会生活を大切にしているのもよくわかる。でもな、高校時代の部活動は一生に一回限りや。教会は高校を卒業しても通える。でも高校時代の部活は今やぞ。俺はこの瞬間を大切にしてもええんちゃうかなと思うけど・・・。」説得力のある言葉に一瞬揺らぎそうにもなりましたが、またまた勇気を振り絞ってこう応えました。

「先生のおっしゃる通り、高校生活の部活はこの3年間だけです。でも、私にとっては高校時代の信仰生活もこの3年間だけなんです。日曜日や連休、夏休み、教会で同世代や信仰の先輩たちと一緒に過ごして自分のどこか中途半端な信仰を養われていきたいって思うんです。なかなか理解してもらえないとは思うんですけど・・・。」
I先生は「そうか。お前がそう決めたんなら、教会生活を頑張れよ。」と静かに送り出してくれました。

当時のこのやりとりをいまだ鮮明に覚えているということは、それだけ自分にとって大切な出来事だったのだと今振り返って思います。顧問のI先生を説得している中で、神様が私自身に何を一番にして生きていくのかを問いかけてくださった瞬間でした。

<ここ(部活動)も神様が働かれる場所!>

 だからといってココで書きたいことは「日曜日に活動するような部活はぜったいしないように!」というわけじゃありません。(もちろん、そういう教会も中にはあるかもしれませんが)
私は、部活動にはみなさんの肉体的可能性を伸ばすチャンス、賜物を引き出すチャンスがあると考えています。みなさんが今の学校を選んだ理由に、その部活に入るという目的があったなら、そのアツい想いを応援したいと心から思っています。
でも部活に専念するために教会生活から離れてしまっては本末転倒です。なぜなら、実際に多くの学生が部活の人間関係や自分自身の限界で葛藤し、悩んでいくからです。ミッションスクール(キリスト教主義の学校)の礼拝や、講演に招かられた際に、そこで出会う学生のほとんどが今悩んでいることの項目で「部活動」に◯をしているのを目にします。

具体的な内容は色々あるでしょう。部員と意見が割れて衝突することがあるかもしれないし、先輩後輩との関係で悩むこともあるかもしれません。
しかし、そんなときに礼拝で語られる聖書の御言葉こそ、びっくりするほどドンピシャリな内容だったりするし、行き詰まって祈りたくても祈れないときに思い出す顔が、教会でいつも応援してくれる〇〇姉、〇〇兄、牧師先生だったりするのです。

 あるとき、教会のメンバーである中学生のYくんが沖縄県選抜の男子バレーボール選手として選出されました。教会の兄弟姉妹(特にお母さん世代)は「いつも礼拝を大切にするYくんを神様は引き上げてくださったね?すごいさ?!」と大喜び!遠征のための資金作りもみんなで協力し合い、祈って応援しました。

 Yくんは教会のワーシップチームの一員として活躍していましたが、全国大会に向けての強化練習が始まると、日曜日や水曜日の祈祷会に参加することが難しくなりました。それでも彼は土曜日の晩の礼拝にはなるべく参加しようと心がけていました。ハードな練習の疲れでウトウトし、ゆらゆら頭を揺らしながら、それでも必死に説教を聴こうとする姿が印象的でした。そのような中で、彼は久しぶりに参加した祈祷会の証の時間に話し始めました。
部活でなかなか礼拝に参加できなくなり、自分の心の中にある飢え乾きをものすごく感じたこと。教会生活がいかに大切だったかに気づいたこと。それからは試合前に少しの時間でも携帯のアプリで聖書を開き、祈るようになったことを証してくれたのです。

 その祈祷会の後、彼と一緒に祈りました。「神様が部活を通してY兄の信仰について大切な問いかけを与えてくださったことを感謝します。どうか彼がプレーするときに、そこに神様の栄光が現わされますように。彼が得点を決めるとき、自分自身ではなく、共にいて導いてくださる神様に栄光をお返しすることができますように。周囲の部員仲間にとってもY兄の存在が励ましとなりますように、どうぞお用いください。イエス様のお名前によってお祈りします。」「アーメン!!」と力強く声を合わせるY兄。彼にとって部活動も信仰を働かせる場所である、という大切な気づきが神様から与えられたことを感謝しました。

 それから数ヶ月、「全国大会では残念ながら負けちゃいました。でも、僕のためにたくさん祈ってくれて、ありがとうございました。」と彼は聖日礼拝に復帰し、祈り支えてくれた教会のメンバーに元気に挨拶をしていました。先日、志望していたバレーボールの強豪校に合格し、この春から高校生活がスタートします。きっと彼はこれからも部活動で活躍するでしょう。教会としても彼を応援したいと思います。

 また、彼のようにやりたい部活があって、ワクワクしながら新生活をスタートさせたみなさんにエールを送ります。大切なことは部活をするか、どうかではなく、皆さんが誰と共に歩むかということです。
皆さんにとって部活動を支える原動力は神様と共に歩む信仰生活にあるということを忘れないでいてください。日曜日に部活が入るときがあれば、牧師先生に頼んで早天礼拝(早朝に礼拝を捧げること)か夕拝(夕方か夜礼拝を捧げること)の時間を作ってもらってください。喜んで応じてくれるはずです。

 同じ母教会で中学時代の同級生だった友人のKくんはバスケットボール部のキャプテンをしていましたが、日曜日に大事な試合があるときは牧師先生とマンツーマンで早天をしてから試合に出かけていました。朝、礼拝をしながら部活に行くことによって「神様を第一にできた」というすがすがしい感覚がどこか彼の後ろ姿から漂っていたような・・・。そして同じバスケ部から救われる魂が起こされたのも、祈り心を持って部活に取り組んだ信仰の結実でしょう。

これからの皆さんの新学期からの部活動が、豊かに祝福されますように。そこに神の国が広がっていきますように。みなさん一人一人の活躍を通して、神様の栄光が現されますように祝福をお祈りしています

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コメント一覧 (2件)

  • 神山先生 若者の素晴らしい信仰の証と共に、とてもよくわかる良い導きをいただきました。ありがとうございます。
    会社勤めにも似たようなジレンマがありました。
    信仰か仕事かという二者択一のような選択の問題ではなく、信仰によって生きているものですから、生かされている者として実業に励まなくてはなりません。併せて、働き納めの安息の日、聖霊に満たされて始めるための聖なる日、聖日礼拝は信仰生活の生命線、神さまを礼拝する事(第4戒)をどのように堅持するか、などと祈りつつ、折々に聖霊様の助けを頂きやってきたことなど、思いめぐらす時となりました。ありがとうございます。

  • 酒井兄、お返事が随分遅くなりましたが、感想をお寄せくださりありがとうございました。
    仰るように部活だけではなく、就職してからも聖日礼拝を第一としていく為に様々な犠牲や戦いの時がありますよね。
    そういった葛藤を通しても、神様が私たちの信仰を試され、礼拝するる者として生きる道を整えていってくださるので感謝ですね。

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